ある日の午後、自宅から三軒茶屋に向かって歩いていた。
ふと、 道の向うから歩いて来る小学生に 何気なく目をやった。
今から塾なのだろうか。
塾の名前がデザインされているリュックを担ぎ、半ば急ぎ気味に歩いている。
その小学生、仮に 『けんちゃん』としましょうか。
けんちゃんはずんずんと 息を切らし歩いていた。
塾があるであろう方向を 一身に睨みつける様にして歩いていた。
そんなけんちゃんの眼を眺めていたら、突然に自分の幼少の頃の思い出が
ふっとよみがえってきた。
私もけんちゃん位の頃は(私が推測するに、けんちゃんは 多分 小3くらいかな)
珠算教室や書道教室に通ったりしていたのだけれど、
教室の時間に間に合わない時には あんな風にして必死に歩いていたものだった。
子供特有のつるつるほっぺを 林檎の様に真っ赤にして
教室までの道乗りを 自転車こぎまくっていたものだったなぁ。。
などと、ゆうちょうに想いふけっていた次の瞬間、けんちゃんの必死感漂う瞳が私を捕らえ
これ以上大股を開けないよ!?とゆうほど伸ばして歩いていた両足を
こちらに方向転回させて、あっとゆう間に私の間合いに入ってきたので、
わたしはもうただただあっけにとられて 口を開けっ放しにしているのさえ
忘れてけんちゃんを見つめ返し、その場に立ち止まってしまっていた。
何だ?何だ?なんだーーー???
けんちゃん、初対面の私に 何か用でも?!
それとも私が けんちゃんをがん見しすぎたのかー????
と、あらゆる考えが私の頭をごちゃごちゃにかき混ぜていると、けんちゃんがすかさず
「あの、すみません。今 何時ですか?」
と、しゃらんと礼儀正しい質問をしてきたのだから驚いた!!!
された私は(って、おっ、、、、おっとなぁーーーーーーっ????!!!!)
と、唖然である。
驚いた。本当に驚いた。驚きすぎて、変に嬉しささえ感じていた。
私の思考を遥かに越えた けんちゃんの礼儀正しい 見知らぬおとなへの質問の仕方。
お陰で私は 頭の中が真っ白になっちゃったけど。。
大体、世間一般でゆう小3男子のイメージなら、やんちゃ一本槍が妥当だと思いませんか??
私はそう思ってた。けど、違ったんだなーーー。。
少なくとも けんちゃんは違ったとですよ!
スーパー小学生けんちゃんは、時間を告げた後の振る舞いも完璧!!
「ありがとうございました」と 軽く頭を下げて、その場を立ち去っていった・・。
飛ぶ鳥 跡を濁さず・・ ですか??!!
美しい!!!けんちゃん、美しいっ!!!
いやぁ〜〜〜。。 子供だからと侮ってはいけなかったね、私。
用意していた言葉は 全部小3男子バージョンだったから、わたし、反省しました。
無意識に侮っていた私に、けんちゃんは図らずしも
気持ちのよいパンチをくらわせてくれたのだから。
それにしても何だか眼から鱗体験。
同時に嬉しい気持ちにもなれたそれは、思っていた以上のものが返ってきた時に似てる。
それを私に運んでくれたけんちゃんに 今度良い事がありますように☆☆☆