ターレーダビットソン
次号MuKuの“地球に立つ”というアーティスト紹介ページで、私が載ることとなり、
築地へ撮影に行ってきた。
築地といえば私にとって曰く付きの場所。
以前、ターレという荷物を運ぶ乗り物に本気で轢かれそうになった場所なのだ。
話には聞いていたが、ターレは食材の鮮度を守るため、
築地場内を縦横無尽に走り回っている。
だからお上りさん状態でよそ見していると危険なのだ。
にもかかわらず、走ったら転ぶぞ!といわれた瞬間に転ぶ子供のように、
轢かれそうになったのだ。
築地は日本の台所、日本人の胃袋を支えるパワフルスポット。
確かに私はあの場所では異質だったのかもしれない。
不思議な魚を見てははしゃいでいたのだから。
だから今回は飲んだ勢いではなく、仕事をされている方の邪魔にならないよう、失礼が無いよう、
気を張ってお邪魔させて頂いたのだ。
しかし手には大きなギターケースを持っていたので、その時点ですでに異質な存在ではあった。
撮影は写真家の斉藤シンヤさんにお願いした。
忙しいスケジュールにもかかわらず、快く承諾して頂いた(MuKuはさまざまなジャンルで活躍されている心熱きプロフェッショナルの方々の協力のもと作られている)。
私は久しぶりの撮影ではあったが、
伝えるべきことは明確にあったので不安は無かった。
それよりもターレへの不安が…というのは冗談で、
ただ「歌を歌うためにステージは必要ない。どこであろうと歌うたいが威風堂々と歌えば、そこはステージとなる」
ということだけを考え、
後は場所の持つ力、シンヤさんの力におまかせするだけだった。
さすがにシンヤさんはカメラを持った瞬間、写真家としてのスイッチが入り、
まるで戦場カメラマンのように、伝える為には命を惜しまず突進するかのような気迫を感じ、
私の短い導火線に火がついた。そして一気にスパーク。
夢中で歌っていた…築地市場で
思いのほか、周りの反応は温かく、「愛してるよ!」なんて返してきたり、無名の私の写メを撮っている人もいた。
そしてうれしいハプニング!
場内でお店をやっておられる陽気なおじさんとの競演(おじさんは箒をギター代わりに)も果たし、
予想以上に良いものが出来上がったと思う。
ぜひMuKu2号を楽しみにしててください。
BGM
“Fast Cars”By The Buzzcocks