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title: Travel in past.

by : 宮本 万平
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インド。
この国に呼ばれてない人間が行くとただ辛いだけ。
呼ばれた人が行けば、人生観に大きないい影響を与える。
と言われている。

自分は前者。

インド入るなり、バスチケット詐欺にあい、またそのバスも乗り心地最悪。
隣のガキが通路側の自分を押し出すように我が物顔で体勢を動かし、悪路の為にバスは大きく揺れ、それが夜の間中9時間。さらに到着したバラナシで待っていたのは大量のバッタ。揺れるバスのせいで首が痛くなり、そのせいで頭も痛くなっていた自分はバス停の黒い模様をゴミか汚れと思い、近づくと一気に飛び上がり襲いかかって来た。
さらにしつこいオートリキシャーの運ちゃんに捕まり、乗ったはいいもののまた揺れる。穴、牛を避けながら走る度に頭がガンガンする。
そしてオートリキシャーの運ちゃんの雑な情報で宿に着くまで連れ回され、早朝にやっとベットに横たわり、寝た。
その約二時間後、鳩を飛ばす男の大声で眠りを妨げられ、コーランの放送に頭がひりひりした。
そして外に出ると大量の客引きとその粘り強さ。さらにヤギにしゃくり上げられるわ、これまた寄付を強要されたり、リキシャーにTシャツを破かれるわ、食堂でフルーツを残して帰ろうとしたら、インド人じゃない外国人に怒られるわ、ネットカフェにいたらやたら話しかけられて、全然ネットが出来なかったり、他にも細かい事は大量にあって、旅の疲れと暑さにもやられた。
インドに呼ばれてなかったと思った。

ただ一度だけ、はっとした瞬間があった。

ガンジス川を眺めていると雨が降って来た。
ちょうど宿に戻ろうと考えていた時で、近道をしようと細い路地に入った。
観光客がいる大きな通りとは違いまばらな店舗と人々。
牛や人を避けながら進んでいくと、正面から一人の少年が歩いて来て、すれ違う瞬間に微笑んで、日本語で
「こんにちわ」
といった。そしてそのまま去っていく。
インドに来てずっと誰にでも警戒して過ごしていた自分にその一言は自分の心に響いた。
ただ出会ったから挨拶する。
ごく自然のこと。
自分が不自然になっていた事を思い知らせれた。
その言葉で呼ばれていなかったわけじゃなく、少し早かっただけだと思った。

ハッと思い直させられる事は多くはない。
その瞬間はとても嬉しい。

自分しか分からないかもしれないが。
過去の写真をまとめてるとそういう大切な記憶が鮮明に蘇る。

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