Haida Gwaii.
その存在を知り、カナダにやって来た。
彼らの文化、考え方に興味を持った。
この島に8日。
テントや寝袋も無しで、ビーチや芝生で夜をしのぎ、火をおこして体を温め、雨にも打たれた。
美しく、優しい自然。
南部の集落跡には行けなかった。
北部のハイダ族の暮らす街にも行って来た。
印象はカナダの田舎。
ヒッチハイクで乗せてくれたおばあちゃんはハイダの文化を伝えていきたいと言った。
けど自分には都合良くハイダの文化が守られているように見えた。
島には多くの森林伐採業者、いわゆる白人が多く、持ち込まれた食料、酒によって先住民もまるまると太り、堕落しているように見えた。
建前だけの失われてゆく、いや、失われた文化。
そう感じた。
ハイダ族は遠い昔に西洋人が持ち込んだ疫病によって全滅しかけた。
生き残った彼らは寒い北に村を作った。
南部には白人の街が作られている。
世界遺産に登録された、昔の集落とトーテムポール達。
ハイダ族は自然に還すことが、大事だとして保護しないことを主張した。
移り行く時代の中で、彼らは自然に身を任せ、ハイダも消えて行くことを受け入れたのだろうか。
最近、この島はハイダグアイ島と名称が変わった。
そうじゃないだろっ。
しかしこれまで、名すら残らず消えて行った文化は数知れないだろう。
世界中の文化が寄り合わされ、一つに統一される様な日は来るのだろうか。
それは果たしてどんなものか。
焚き火からあがる火の粉の行方を追いながら、それはそれで素晴らしい気がした。
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