
あけましておめでとうございます。
現在キルギスタンの首都ビシュケクに滞在中。
ここで日本から3時間遅れで新年を迎えた。
実はここにはサンタは来ない。
けどサンタっぽいおじいさんはいる。
見た目はほぼ一緒で服の色が違ったりする。
旧ソビエト連邦の国々で見たサンタの絵は実はサンタではなく、冬の寒さを連れてくるおじいさんらしい。
ちなみに孫娘と一緒に白馬のソリで新年に現れる。
そして旧ソ連には干支もある。
だからカウントダウンに街の中心に行くとおじさんと若い娘と猿のコスプレが三人セットで何組もいる。
カウントダウンはなく、大統領の演説の動画が終わると同時に新年を迎え花火が上がった。
その広場の盛り上がりは日本の正月のあのしっとりした感じとベルリンの花火を打ち上げまくって危険な雰囲気とのちょうど真ん中あたりでみんなにこやかで遠慮がちに騒いでいるといった印象を持った。
広場の周りには大量の警察官がいるから無理も無い。
一方その広場の反対側ではレーニン像が片手を振り広げてさっそうと立っている。
それはかつてみんなが新年を祝っている広場に置かれていたものだ。
破壊はされなかったが今は場所を移され、もうライトアップさえもされていなかった。
その近くの公園の一角にカール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスが仲良く話し合っている像がある。
今はもう遠い昔、二人は理想の国家について信念を持って語り合ったに違いない。
今世界は資本主義に傾き、資本主義の限界も見えてきている。
極端な時代に生まれた主義、思想。
しかし彼らにとっては唯一信じる道だったに違いない。
彼らが国を追われてもやり遂げたかった革命。
ベルリンにいた時に感じた東側という壁。
人々は様々な波に共鳴し、文化、時代を作り出している。
その軽薄さと深く張り巡らされた根。
世界の均衡を崩さぬように働きかける不思議な力。
これからも変わることのないうねりの上、
さて何が出来るものか。